*La verite beaute **

認識革命で 今ここ"真・善・美"LIFEへ?

違いを超える

昨日は友人達と一緒に、韓国の絵本作家クォン・ユンドクさんのトークライブ&原画展に行ってきました。

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クォン・ユンドクさんは歴史を題材にして絵本を描いてらっしゃる方で、昨日ご紹介下さったのは、済州島四・三事件を題材にした『木のはんこ』という絵本でした。

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センシティブな歴史的事件や問題ですが、丁寧に1年以上かけて調べ取材されてるとのこと。

歴史的な脈絡と個人の日常を繋げて、読者がそれぞれの立場に入っていくように大切に表現されていて、クォンさんの人柄と描く姿勢にとても感動し、
私もトークライブの最後に、
「絵本を通して一番何を伝えたいのですか?」と質問をさせて頂きました。

返ってきたクォンさんの答えは
「国家は自分と考えの違う人を排除してきた。自分と考えの違う人を絶えず区別することから争いが始まる。違う人同士がどうやって共に生きるのか。良い悪いの判断より、それぞれの立場になって共感することを育てていことが大事」というようなことを仰られました。

これには本当に共感と同時に、分かり合える人に出会えた喜びでした!

絵本という子供にもわかりやすく伝える媒体でこんなに深い問題意識を伝えていらっしゃるとは。

朝鮮半島は、自由主義共産主義という思想の違いによって、
もとは皆、どんな国であるべきか未来の理想を描き信じた信念によって、

同じ民族同士が争い、何百万人も命を亡くし国が分断するという、悲しい歴史を背負った朝鮮。

その背景には
日本も無関係ではありません。

クォンさんが投げかけた問題意識は、朝鮮の南北分断のみならず、日韓問題、イスラムキリスト教の対立、今も世界中で終わらない争いの本質的問題であり、皆、その時代の海の中で生きています。

日常でも、一番近い家族でも夫婦間、親子間、会社でも上司と部下のすれ違いも、全て、もとは良かれと思っての…愛の結果。

考えの違い、判断の違い、習慣の違い…言い換えれば全て 「観点の違い」

良い悪いと「事実の是非を問う関係」から、
なぜ違いが起きるのか?の方に関心を持ち、「観点の違いを超える関係」に上昇しなくては、本当の平和な関係は始まらないのだと改めて実感した1日でした。

帰りに見つけた願いがこめられた 七夕の笹の葉🌟
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